司馬遼太郎「坂の上の雲」8巻、読了

司馬遼太郎「坂の上の雲」全8巻、読み終わりました。
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明治という時代の空気だとか、陸戦・海戦の様子だとか、生き生きと描写されている点は面白かったですけどね。

いささかダラダラ長い。
マーラーとかブルックナー的な?

日露両軍の司令部や作戦のダメさ加減が延々とクドクドと執拗に繰り返されるので、もうウンザリ。挫折しそうになりました。
年寄りは言う事がくどくていけんわ、と思ったら、執筆当時の筆者は40代。
40代でこの作品を仕上げたのが大したもんだと言うべきなのか、とにかく私とは精神構造が根本的に違ってますね。さすが。

主人公と思しき3人のうち正岡子規なんか最初の方で死んじまうし、秋山兄弟も後半になると影が薄くて、小説としては稚拙だし、かといってノンフィクション的に読むには作者の思い入れとバイアスがキツ過ぎて無理だし。

中古で買った文庫本ですが、帯がついている巻がありました。
「二十世紀№1」とか「日本のビジネス界に影響を与えた著者の代表作」とか、よく言うよな。

確かに経済界のエライ人が「この一冊」とかで挙げているのを見た記憶あるなぁ。
まぁ価値観はひとそれぞれだけど。

一番よかったのはもしかしたら「あとがき」かもしれません。
(第8巻より引用)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アメリカもイギリスも、国家的行動に関するあらゆる証拠文書を一機関の私物にせず国民の公有のもの、もしくは後世に対し批判材料としてさらけ出してしまうあたりに、国家が国民のものであるという重大な前提が存在することを感ずる。
(中略)
(日露戦史に関し)もしこのぼう大な国費を投じて編纂された官修戦史が、国民とその子孫たちへの冷厳な報告書として編まれていたならば、昭和前期の日本の滑稽すぎるほどの神秘的国家感や、あるいはそこから発想されて瀆武の行為をくりかえし、結局は日本とアジアに十五年戦争の不幸をもたらしたというようなその後の歴史はいますこし違ったものになっていたにちがいない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

全くおっしゃる通り。

私は今の政権は日本を悪くしている気がして支持しないのですが、最近、もしかしたら現政権が日本を悪くしているのではなく、既に日本が悪くなっているからあの政権が生まれるべくして生まれ、そして支持されているのかもしれない、と今さらながら気づいた気がして。

それならもう、しょうがないのか。皆さんそれでいいのなら。

暑かったな、今日も。



by t_bow2002 | 2018-08-11 22:00 | 読書 | Comments(0)


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