上野のパンダ、今のところ母子ともに健康・順調だそうでなにより。

笑ってるみたい。

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本郷和人「考える日本史」

TVでもよくお顔を拝見する売れっ子さんですが、著作を読むのは初めて。

面白かったですよ。

日本史の本なのにヘーゲル「法の哲学」の考え方と歴史を照らし合わせてみたり、経済政策面から考察してみたり、薩摩藩の持っていた優れた外交センスと今のお粗末な外交スタンスを比較してみたり。

思考・考察そして表現が非常に闊達で生き生きとしていて、楽しい。昔の中学生頃の日本史授業なんて本当にｸｿだったな。

「一国の外交とは、国益のために、常に流動する状況を踏まえて柔軟に動かなくてはならないものです。しかし、日本人にこうしたセンスが希薄なのは、どうも紅白歌合戦が悪いんじゃないか。赤が勝つか白が勝つかという単純化された世界感がよくないのだという気がしてなりません。」

賛成。あの紅白の時代遅れなフォーマットは可及的速やかに抜本的に改めるべき。

「兵站が軽視され、桶狭間の戦いのような奇術的な戦術がもてはやされるようになる。準備を整え、堂々とぶつかって勝つのではなく、『少ない兵力で大きな敵をやっつけてしまいました』という、まるで中二病のような美学がもてはやされる。」

1年という時間があったのにもかかわらず医療対策はないがしろにされ、ワクチン確保は出遅れ、この状態にもかかわらず国のリーダーたちはバカの一つ覚えのように「安心安全」と呪文を唱えるばかりで根拠のない精神論をふりかざし、神風を期待してオリンピックに突入していく、まさに「いつか来た道」ですなぁ・・・。