内田樹「そのうちなんとかなるだろう」

例によって中身も確かめずにブックオフでポンポン籠に放り込んだ一冊。

「自叙伝」なんですね。最近の内田氏の発言には注目していても生い立ちや職歴には興味もなかったですが、けっこう波乱万丈な人生を歩んでこられたようで。

名門・日比谷高校を中退って、ヤルよね。（Wikipediaでは「退学」になってるけど）

周りの同級生、努力していい成績を取るのは当たり前というかカッコ悪いことで、なにも勉強していない振りしながらいい成績を取るのがスマートって、イヤミだよね。

いや私もそれなりに名の通った私立高校に進んだのですが、いたよ、本当にそんなタイプというか文化が。

地元の公立中ではトップクラスだったのですが、高校では周り全部がそんなのばっかで完全に埋没、それどころか途中から数学（微積分）は完全についていけなくなり、留年寸前の落ちこぼれ。

あの頃は自分に自信の持てるものが何一つなく、実に暗かったな。まぁ陸上部に所属してそれなりにウップンは発散させていたけど、そちらでも成績は上がらんかったしね。

いや今でも自分に自信の持てる部分なんか相変わらず何一つないけれど、50も過ぎれば開き直りというか居直りというか。笑

東大の入試が学生運動で中止って、そうか、1950年（昭和25年）生まれって私の叔父（母の弟）と同じ歳か。

東京の育ちなのに神戸に根を下ろしたのも、たまたま教職で声がかかったからだそうで、「そのうちなんとかなるだろう」という人生観にもなりますかね。

でもそんな行き当たりばったり・寄り道人生のようでいて、「旅行というのがあまり好きじゃないし、散歩とか、ふらっとドライブとか、したことがありません。どこかに行くのも用事があるから行くだけで、まっすぐ最短距離を最短時間で移動して、用が済んだらまっすぐ帰る。」って意外で驚いた。

「トラブルというのは、いなくてもいいときに、いなくてもいいところにいるせいで起きる」って言うけど、私はたまには行った事がないところに行って新鮮さを味わいたい。そうでないと窒息するし、初めてのところに行くと五感が活性化する気がする。（とか言いながらバイクで出かけるところやスキー場は同じところが多いけど。普段の行動も自宅と職場の往復だし。(^^;）

さて、来年は「なんとかなる」んでしょうかねぇ、国内外いろいろ問題を抱えたままでの年明けになりますが・・・。

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