読書感想文が溜まっていました。何冊もあるのよ。小学生か。(^^;

吉村昭「虹の翼」

世界で初めて人が乗った飛行機を飛ばしたのはライト兄弟。

でもその十数年も前に、独自の構想で航空機を交換していた人物が日本にいたそうです。知らなかったなぁ。

その名は二宮忠八氏、鳥や昆虫の飛翔から発想を得て模型での飛行を成功させたものの、動力面・資金面で行き詰まる。

生活の糧を得るために軍に就職し、業務の中で航空機の開発を上申するものの、明治の日本ではそのような画期的なアイデアは取り上げられるはずもなく、埋もれていきます。

幸いにも氏は実業面・人格面でも優れており、製薬・販売の業界で成功することができたのでそこが救いではありました。

（田辺とか塩野義とか、みんな大阪の薬商人が発祥なのね。）

それにしてもなぁ、いまだに日本からはイノベーションが生まれない。いまだに「出る杭は打たれる」で、この先どうなってしまうんですかね。

まぁでも翻って考えるに、職場で斬新なベンチャーに投資するかどうかという話が出ると、自分自身もリスクを考えて腰が引けた判断になりがちではありますが。(^^;

カバーのイラストが二宮氏の考案した「玉虫型飛行『器』」なんですが、そっくりまねた模型を作って飛ばした人のサイトが出てきました。器用なもんだなぁ。

だいぶ苦労しながらも最後には見事に飛ばしていましたので、二宮の飛行機も開発を継続していればライト兄弟より早く飛ぶことができたかもしれません。

日本も再び浮きがることができるでしょうか。

二宮が創設した「飛行神社」に行ってみたいと思いましたが、京都府八幡市か、ちと遠いな・・・。

来年あたりGWに広島までクルマで帰省することができれば途中で寄れるか？